
漢方の考え方は、お悩みの症状だけをみるのではなく、カラダ全体のバランスや流れをみています。
病気、病状は基本的にはカラダのバランスや流れが悪くなり、カラダの不調につながっています。
西洋医学では病気や病状を直接治療をしておりますが、東洋医学ではカラダ全体のバランスや流れをみています。
例えば、耳鳴り
皆さんもし耳鳴りで悩んでいたらどうしますか?
通常であれば耳の症状ですから、耳鼻科を受診するかと思います。
(この判断は間違いではありません)
耳鼻科に何度も通い、薬をもらい、数ヶ月、数年と服用続けても耳鳴りが改善しないことが多々あります。
(耳鳴りはなかなか治らないと病院のドクターが言っていますよね)
耳鳴りの原因が耳の時は、耳鼻科で受診すると良いでしょう
耳鳴りの原因が耳ではない時は、耳鼻科で良いのでしょうか
耳そのものが悪くて耳鳴りが起きているのであれば耳鼻科を受診されることがベストだと思います。
しかし、
耳そのものは正常であって耳以外に原因があるとしたら、耳鼻科で受診していて改善されるでしょうか?
耳鼻科に通っても耳鳴りが良くならないのは、もしかしたら耳以外の所に原因があるのかも知れませんね。
漢方とは
- 体全体のバランスを整える
- 原因を探り、体を元の状態へ戻す
- 即効性はないが体が整ってくる
- 同じ病気、症状であっても使用する漢方薬が違う(オーダーメイド)
体全体のバランスを整える
西洋医学は、血液検査数値やCTなどの検査から分析して手術や投薬などの方法で体の悪い部分に直接治療を行います。一般的に対処療法とも言われていますが、最も得意とする分野です。
東洋医学に分類される漢方は、患部だけを診るのではなく体全体のバランスを診ていますので「問診」「舌診」「視診」などを行います。
お悩みの症状は、体のどこの不調が原因で起きているのかを探りますので全く関係ないと思われることを視たり聞いたりしますが、それはすべて体のバランスをみての判断のためです。
原因を探り、体を元の状態へ戻す
体調が悪くなった原因、理由があります。
急性の場合は、おくすりを使用するのもありでしょう。しかし
慢性の場合は、そうそう毎日おくすりを飲むというのは体への負担もあります。
常にくすりを飲むということは、体は元気な状態ではないということになりませんか?
まずは不調になってしまった原因を探ります。漢方では「問診」「望診」「舌診」などでカラダ全体のバランスを診ています。
薬を飲んで症状を一時的に抑えても体が元に戻っていることではありませんので、
体を元の状態へ近づけるよう不調な原因を探り、相談者に合う漢方薬などを処方し、日常生活の指導をしていきます。
即効性はないが体が整ってくる
漢方薬は効きが悪いという声があります
早く治してもらいたい症状がすぐに軽減する方もいれば、なかなか軽減しない方もいます
それは仕方がないことです。なぜなら、カラダのバランスを整えるのに時間がかかってしまいます。漢方薬を飲んでて、カラダ全体的には良いことが起きているのですが直結の悩みが解消されるには個人差があります。
カラダ全体のバランスが整うことは、自然と体は回復しますし治癒力のアップにも繋がっています。
同じ病気、症状であっても使用する漢方薬が違う(オーダーメイド)
西洋医学では考えにくいことなのかも知れませんが、東洋医学では同じ病気、病状だけど違う漢方薬を使用することは多々あります
なぜなら…
体全体を診た時に、原因が全く違うことで同じ悩みがあるということです
例えば、頭痛で悩んでいるAさんとBさんがいるとします
Aさんの頭痛の原因は、ストレスで「気のめぐり悪くて」起きている
Bさんの頭痛の原因は、食欲がなく「血の巡りが悪くて」起きている
同じ頭痛なんですが、違う処方になります
漢方薬の処方は、完全にオーダーメイドになるのです